いつもお世話になっております。 マスオです。 レタスの水耕栽培などを手がけていた山梨県の中央商事など2社、破産開始 https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170515-00010000-teikokudb-ind
アグリテックと種
アグリテックとは農業をIT化したり、アグリとテクノロジーの融合の意味ですが、一時は次世代農業として持て囃されていろんな企業が参入しました。 ブーム的な流れは去り投資を回収できない会社が撤退を始めています。 普通の慣行農業は歩留りが悪いから儲からない・・・ だからアグリテックで効率化して次世代農業で稼ぐぞーっと意気揚々と乗り込んだものの・・・ていうのが現実だったようです。
次世代農業が越えようとしていた壁は相当高かったようで 歩留りの悪さは想像以上だったわけである。 作物である植物は温度や環境の変化に敏感。 1メートル四方の実験では成功しても 100メートル四方の実験で成功するとは限らない世界。 再現性は100%ではなく必ずブレが出る。
なぜそうなるのか?
なにを選択するのか。
野菜を生産するのに幾つか方法がある。 ・種から苗を作り苗を作る。(実生繁殖) ・母株から細胞を取り培養して苗を作る。(栄養繁殖) 実生繁殖は近い遺伝子のものが大量に安く作れるが栄養繁殖は品目が限られるが全く同じ遺伝子のものが大量に出来るがコストが高くつく。
・苗を露地に植える(露地栽培) ・苗をハウスに植える。(施設栽培) 路地栽培は気候に左右されるし、立地に拠る部分が多くコントロールしにくい。施設栽培はある程度の水と温度のコントロールが出来、生育が早いが初期投資が多くかかる。
原価を抑えて収益を上げるのであれば種子からの栽培を選択するだろうし、 環境を管理して歩留りを良くするのであれば施設栽培を選択する。
でも、失敗する理由は・・・ブレという罠
種は1粒1粒で遺伝子が違う。 植えた時は揃っていても育つスピードが違う。
すべてブレ。
相手は植物。生き物なのだから当たり前。 種が100%揃って発芽しない。 もし発芽が100%揃ってしまったら自然界で大雨が来て 自分の発芽した所が流されたら一家全滅。 そうなったらその家系は子孫が残せないことになる。 生育のスピードについても同じ。 ブレは植物のリスク回避法。 どんなに対策を打っても植物は掻い潜ってくる。 一家全滅しないように。
ある恩師はこう言った。 「お金を掛ければ掛けるほど良い物が出来る。だから、利益は変わらない。」
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